PowerPoint(以下パワポ)を使ったプレゼンテーションは社会人や大学生の基本スキルです。
しかし、「自分が作るスライドはダサい、かっこ悪い、見づらい」というお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
今回はそんな「ダサいスライド」を脱却する手っ取り早い方法を3つ、厳選してご紹介します。
少しの工夫で大きな成果が期待できるものばかりです。
もちろんこの3つを実践するだけでデザイナーが作るような美しいスライドを作れるようになれるわけではありませんが、15点のスライドを60~70点に押し上げるくらいの大きな効果があります。
ぜひ最後までご覧いただき、実践してみてください。
ダサいスライド脱却のコツ①|色を絞る
ダサいスライド脱却のコツ①|色を絞る(原則編)
まず1つ目のコツは「色を絞る」ことです。
デザインが苦手な人ほどついつい多くの色を使いがちです。しかし、色を使いすぎると聴衆に雑然とした印象を与えるほか、どの箇所が重要なのか分かりづらくなってしまいます。
皆さんも図の「Before」のようなスライドを見たことがあるでしょう。目がチカチカしますね笑
「After」のように、色の使用は最低限に抑え、統一感のあるスライドを目指しましょう。
ダサいスライド脱却のコツ①|色を絞る(実践編)
次に「色を絞る」具体的な方法です。
スライドでは白+黒+グレー+テーマカラーとその濃淡以外は使わないようにしてください。
パワポで色を選ぶ際は、以下の通り「テーマの色」に表示される左2列(白・黒・グレー)とテーマカラーの1列(ここでは緑系)から色を選ぶようにしましょう。
塗り分けは極力減らし、意地でもこの中の色から選んでください。
ここで気をつけてほしいのは、絶対に「標準の色」から色を選ばないことです。標準の色は原色に近く、派手すぎて刺激が強すぎます。ちょっと地味な「テーマの色」から色を選ぶようにしましょう。
参考|テーマカラーとは/テーマカラーのカスタマイズ方法
「テーマカラー」はそのスライドの印象を決める鍵となる色です。
会社の場合はコーポレートカラーを選んでもいいですし、自分の好きな色でもOKです。スライドの内容に合う色を選択しましょう。特にこだわりがない場合、ビジネスの現場においては、青系or緑系を選んでおくと無難です。
パワポの「テーマの色」に表示される以外の色をテーマカラーとして使用する方法は以下の記事で紹介しています。簡単にカスタマイズできるのでぜひ活用してください。
どうしても強調のためにもう1色使いたい場合は…
基本的には白+黒+グレー+テーマカラー濃淡で押し切っていただきたいのですが、どうしても強調のためにもう1色(アクセントカラーといいます)必要な場合は、他の「テーマの色」からテーマカラーの補色を選んでください。
例えばテーマカラーが緑系の場合は赤系、テーマカラーが青系の場合は黄色(オレンジ)系といった具合です。補色を選ぶことでアクセントカラーが文字通りアクセントとしてスライドの中で目を引く存在となります。
ただし、アクセントカラーはあくまで「アクセント」だから有効なのです。濫用は避けてください。
また、アクセントカラーであっても「標準の色」は避けてください。原色は刺激が強すぎるのでアクセントカラーとしても不適当です。
ダサいスライド脱却のコツ②|文字色と背景色のコントラスト
ダサいスライド脱却のコツ②|文字色と背景色のコントラスト(原則編)
スライドが見づらい原因の一つとして「文字色と背景色が近すぎて文字が読めない」というものがよくあります。
文字色と背景色の明度が近すぎると文字が非常に読みづらいです。
明るい背景には暗い文字色、暗い背景には明るい文字色を選択し、文字色と背景色のコントラストを十分に確保するようにしましょう。
ダサいスライド脱却のコツ②|文字色と背景色のコントラスト(実践編)
文字色と背景色のコントラストを確保できていない「よくあるNG集」を作りました。無意識のうちにこのような配色をしていないか確認してみてください。
特に気をつけていただきたいのが赤文字の利用です。
赤は目立つ色なので、重要箇所の文字色として赤を採用することは多いですが、青・緑などの濃色の背景の上に赤文字を載せることは避けてください。
これは、青・緑・赤は色合いこそ違えど明るさが近く、文字がチカチカ見えてしまうためです。
「この文字色と背景色の組合せは適切だろうか?」と迷ったときは、「そのページを白黒印刷したときに文字が読みやすいか」確認してみるとわかりやすいです。
前述の赤・青・緑はいずれも白黒印刷すると「濃いグレー」なので、文字色と背景色の組合せとしてはNGとなります。
ダサいスライド脱却のコツ③|適度な余白の確保
ダサいスライド脱却のコツ③|適度な余白(原則編)
3つ目のコツは適度な余白を確保することです。
スライドには多かれ少なかれ文字が入りますが、文字は周囲に適度なスペースがないと非常に読みづらいです。
図のBeforeのように文字がパンパンに詰め込まれているスライドは文字と文字の隙間・行と行の間隔・文字と枠との離隔が不足しすぎており、非常に窮屈な印象を与えます。文章もまともに読めたものではありません。
適度な余白・行間を確保した例がAfterです。窮屈さはなくなり、文章もスムーズに読めるようになりました。
このように、あらゆる文字の上下左右にちょっとずつスペースを確保することは、見やすいスライドを作る上で非常に重要です。
ダサいスライド脱却のコツ③|適度な余白(実践編)
続いて具体的な方法を説明します。まずは以下の3種類の余白を確保するようにしてください。
- ①隣接要素との離隔
- ②行間
- ③テキストボックスの余白
①隣接要素との離隔
隣り合った図形・画像との間のスペースを指します。隣の図形や画像との間に0.5字~1字分程度のスペースを確保し、意味のまとまりが視覚的にもわかるようにしましょう。
②行間
次の行との間のスペースです。パワポの「ホーム」タブにある「段落」の詳細設定の中から「行間:倍数、間隔:1.2~1.3」程度に設定しておくと読みやすい場合が多いです。
③テキストボックスの余白
テキストボックス内には適度な余白を設け、テキストボックスの中に文字がパンパンに詰め込まれている状態を避けましょう。
「テキストボックスを選択>右クリック>図形の書式設定」から余白の設定が可能です。
この例では左右0.5mm、上下0.2mmずつテキストボックス内の余白を確保しています。
まとめ
本記事では、初心者がついつい作ってしまいがちな「見づらい・ダサいスライド」を手っ取り早く脱却するコツを3つ、厳選して紹介しました。
- 白黒グレー+テーマカラーの濃淡しか使わない
- 文字色と背景色のコントラストを確保する
- 文字まわりには適度な余白を確保する
この3つを守るだけで、これまでより確実に情報が「伝わる」スライドが作れるようになります。
スライドは聴衆に情報が伝わってナンボです。
知らずしらずのうちに情報伝達のノイズになってしまっているNG要素を取り除き、スムーズに聴衆に「伝わる」スライドにブラッシュアップしていきましょう。
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